- RSウイルス感染症について知りたい
- 後遺症が心配
- 入院と治療方法は?
- 治療・予防方法が知りたい
乳幼児が感染しやすい『RSウイルス感染症』
月齢が低い(特に最後6か月未満)赤ちゃんがかかると、重症化しやすく入院になる場合や最悪の場合は死に至ることも。
わたしの次男は0歳1か月のときに『RSウイルス感染症』にかかり、入院となりました。
この記事では、『RSウイルス感染症』とはどんな病気か、感染してしまったときの治療方法や予防方法についてお話していきたいと思います。
赤ちゃんがRSウイルス感染症にかかってしまった場合や、病院を受診する目安などの参考になるかと思いますので、ぜひこのまま読み進めてみてくださいね。
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RSウイルス感染症

RSウイルス感染症とは
『RSウイルス感染症』は鼻水や鼻づまりなど、軽い「鼻かぜ」の症状からはじまり、それから2~3日後には咳の症状が現れます。
乳幼児では強い咳き込みや喘息のような喘鳴や呼吸困難、発熱などの症状が現れます。
特に赤ちゃん(生後6か月以内の乳幼児)が感染した場合、細気管支炎や肺炎など重症化する確率が高くなります。
重症の場合、呼吸困難などで入院が必要となる場合も。
『RSウイルス』は強い感染力を持っていて、ほとんどの子どもが2歳までに一度は『RSウイルス』に感染するといわれています。
RSウイルス感染症の特徴
従来、『RSウイルス感染症』は、10月頃から流行りはじめ、3月〜5月頃に終息する、秋から初春にかけて流行る病気でした。
ところがここ数年は流行時期が早まり、夏頃から流行は始まっていると指摘されています。
- 秋頃から流行し初春まで続くが、最近は夏頃から流行が始まっている
- 感染力が非常に強い
- 感染と発病を何度も繰り返す
『RSウイルス感染症』は感染力が強く、免疫ができにくいため生涯にわたり感染を繰り返すと言われています。
そのため大人が発症する場合も。
RSウイルス感染と気付かれない軽症の場合も多いことから、家族間の感染や乳幼児の集団生活(保育園や幼稚園など)での流行を封じ込めることは困難である場合が多いです。
RSウイルス感染症の症状

『RSウイルス感染症』を体験してみて、主な症状についてまとめました。
- 息がゼーゼー、ヒューヒューと呼吸が苦しそうになる(喘鳴)
- 息を吸い込む時に胸のあたりが凹む(陥没呼吸)
- 咳で何回も夜中に起きる
- 咳込んででミルクや母乳を吐く
- 粘りのある鼻水が多い
- 痰が絡む
- 高熱
- 発熱がない場合もある
次男が感染したとき、体温は37.5度程度でした。
入院してから39度近くまで上がったと記憶しています。
次男の場合、
- 咳が多い
- 息がゼーゼー、ヒューヒューと呼吸が苦しそうになる
この症状で「かぜじゃないな…」と気付きました。
RSウイルスは高熱というイメージがありますが、熱がなくても油断は禁物です。
呼吸が苦しそう、ゼーゼー・ヒューヒューといった感じの症状が見られたら、なるべく早く病院を受診してください。
RSウイルス感染症の感染経路
『RSウイルス』の感染経路は「飛沫感染」・「接触感染」です。
感染力および増殖力は強く、飛沫と接触感染の両方で感染し、発症前の潜伏期にも周囲の人を感染させる。小児は症状が消えてから1〜3週間後も感染力を失わない。
引用:Wikipedia
患者の咳やくしゃみなどによって感染する「飛沫感染」と、患者と接触したりウイルスが付着した物などに触れて感染する「接触感染」になります。
手に付いたウイルスは、約30分間は感染する力を持っているため、かなり感染力が強いウイルスと言えます。
感染してから発症するまでの潜伏期間は約2~8日といわれています。
生後1ヵ月「RSウイルス感染症」で入院!

長男にかぜの症状
次男が感染したのは暑い日が続く7月下旬、生後1か月でした。
まず長男にかぜの症状がみられ、熱も39.3度まで上がりました。
長男は喘息で1歳~2歳の頃は毎月入院していたので、かかりつけの総合病院に連れて行き、診察の結果、右の肺に炎症が。
新しい薬をもらって経過観察。本人が元気だったこともあり、少しでも悪化したら入院ということで帰宅しました。
悪化しないか気にかけつつ、吸入と薬を飲ませ、次男にうつらないよう気をつけていました。
でも我が家は狭い…隔離は到底無理だったし、私が赤ちゃんのお世話をしていると長男が寄ってきます…。
幸い長男は入院せずに済みました。
次男にもかぜの症状が…
長男がマシになりかけた頃、次男も咳と鼻水の症状が出始めました。
吐き戻しはあったけど日頃からだし母乳も飲む。
夜も寝てくれるし熱も37.5度前後でぐったりもしていない。
ただの風邪だと思い様子を見ていたのですが、2日ほど経つと咳込んだり泣き声がかすれてきて、夜にはかすかに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と聞こえるように。
「これってRSじゃないかな…」と思い、翌朝近くの小児科へ連れて行きました。
翌朝近くの小児科を受診
朝1番で受診したせいか、次男も病院ではゼーゼーもなく呼吸も少し落ち着いていました。
わたしも小児喘息だったのでわかるんですが、夜になると発作が出たりひどくなるんです。
昨日までの症状を細かく先生に説明し、「RSだと思うんですけど…」と伝えました。
とりあえず鼻水吸おうってことで吸引すると次男も若干すっきりした様子。
「熱もないし、吸引後の胸の音もきれいだから風邪だと思う」とのことでRSの検査はしてくれず…薬をもらって帰宅しました。
でも、なんかモヤモヤ…
主人とも話して、今日は薬を飲ませて明日の朝、出産した総合病院に連れて行くことに。
その日の夜に悪化
この日の夜は主人が夜勤のため、長男と次男の3人でした。
次男は母乳を盛大に吐き戻しましたが、機嫌は悪くないし泣かない。
熱は37度台後半でした。
昨日よりもゼーゼー、ヒューヒューいってて呼吸も少し苦しそうな感じ。
救急車を呼ぼうか悩み、主人に動画を送って相談しましたが、まだまだ手がかかる長男を連れてわたしひとりで病院に行くのは厳しいんじゃないか。
「微熱だし機嫌も悪くないなら明日の朝に総合病院に連れて行ったら?」
と言われそうすることに。
経験上、横になると苦しいと思い、背中にクッションを入れ上半身を少し起こした状態で次男を寝かせて、朝まで寝ずに見守りました。
総合病院に入院
翌朝、総合病院を受診。
「RSだと思うんですけど、昨日受診した病院ではかぜって言われて…」と伝えると
「検査してないんですか!?」
「たしかにRSっぽいですね…検査しますね」
と先生にとてもびっくりされました。
そして検査結果は陽性。
そのまま入院となりました。
入院中の様子
入院してすぐの検査で細気管支炎の症状が少し見られると言われましたが、重症というわけではなかったようで少しだけ安心したことを覚えています。
入院中は39度近くまで熱が上がりました。
主な治療は酸素投与、投薬、点滴、痰や鼻水の吸引などの対症治療(症状をやわらげる治療)でした。
入院中は毎日搾乳して、冷凍した母乳を届けました。
入院期間は10日間
順調に回復した次男は、入院から10日後に無事退院。
徐々に回復して、数日で点滴と酸素も外れてからは、直接母乳を飲ませてあげたり抱っこしたりして夜になるまで一緒に過ごしました。
入院は喘息の長男で慣れていましたが、生後1か月の赤ちゃんの入院はとにかく不安で、10日間がものすごく長く感じました。
RSウイルス感染症の治療方法と予防方法


治療方法
残念ながら『RSウイルス感染症』は特別な治療法はありません。
重症化した場合には入院となり、症状を和らげる対症療法や呼吸困難を助ける治療が行われます。
- 酸素投与や人工呼吸器
- 点滴
- 投薬
月齢が低い赤ちゃんの場合、呼吸困難が強く母乳やミルクが飲めなかったり夜眠れない場合は入院になります。
次男の場合も酸素投与、投薬、点滴、痰や鼻水の吸引などの治療でした。
予防方法
『RSウイルス感染症』の予防方法についてまとめました。
- 帰宅後や赤ちゃんのお世話の前に手洗い・うがいをしましょう
- せきなどの症状がある場合は、マスクをつけましょう
- なるべく人混みは避けましょう
- 赤ちゃんが触れるものや、おもちゃなどはこまめにアルコール消毒をしましょう
予防法は一般的なかぜやインフルエンザの予防法と同じになります。
日ごろから外出の後や調理のとき、食事前、鼻をかんだ後などは石鹸でよく手を洗う習慣をつけておくのがいいですね。
授乳など赤ちゃんのお世話の前にはアルコール消毒液を使うのも◎
さっと使えるのでおすすめです。
赤ちゃんが感染すると重症化しやすい
基礎疾患があったり、生後6か月未満の赤ちゃんが感染してしまうと、重症化しやすく入院が必要となる場合も。
生後4週未満では感染頻度は低いが、感染し発症した場合に呼吸器症状を伴わない非定型の症状となることも多く、誤診および発見の遅れにいつながることがある。
更に生後4週未満では、突然死(乳幼児突然死症候群)につながる無呼吸が起きやすいことも報告されており、注意が必要である。
生後6ヶ月以内で最も重症化するといわれる。1歳以下では中耳炎の合併もみられる。
発熱、鼻汁、咳など上気道炎症状の後、細気管支炎や肺炎などの下気道症状が出現してくることがある。
引用:Wikipedia


引用画像:スモールベイビー.com
RSウイルス感染症で入院してみてわかったこと
『RSウイルス感染症』に生後1か月で感染・入院を体験してわかったことをまとめました。
RSウイルスとはかぜなどの感染症の原因となるウイルス
RSウイルスは乳幼児が最も感染しやすい
生後6か月以内の乳幼児が感染した場合、重症化する確率が高い
呼吸が苦しそう、ゼーゼー・ヒューヒューといった感じの症状が出たらすぐ病院へ
感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」
秋頃から流行し初春まで続くが、最近では夏頃から流行が始まっている
『RSウイルス感染症』は特別な治療法はなく、対処療法
予防法は手洗い・うがいなど、かぜ予防と同じ
今回次男は熱が高くなかったこと(入院中は39度近くまで上がりました)で、最初に受診した病院では検査してもらえませんでした。
でも、私のように診断結果に納得がいかない場合は、違う病院に行くことをおすすめします。
病院の先生にかぜだと言われたら、それ以上何も言えない方も多いと思いますし、救急車を呼ぶにも判断が難しく悩むこともあるかと思います。
「何か引っかかるな…」と思ったら まずはセカンドオピニオンを受けてみましょう。
赤ちゃんやまだ小さいお子さんは話せなかったりうまく伝えられないことも多いと思います。
「いつものかぜと違うな」、などの違和感を少しでも感じたらすぐ受診してくださいね。
